平成23年第1回北本市議会臨時会 市長提案説明
本日、ここに平成23年第1回北本市議会臨時会を招集申し上げましたところ、議員の皆さんにおかれましては御参会を賜り、御審議いただきますこと誠にありがとうございます。
開会にあたりまして一言御挨拶申し上げます。
先ず、このたびの東日本大震災により被害を受けられた被災者の皆さんに謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
さて、議員の皆さんには、このたびの北本市議会議員一般選挙に際しまして、めでたく御当選されましたこと、誠に御同慶の至りであり、心からお祝いを申し上げます。
住民自治による真の地方分権の確立が求められている中、市民の代表である議員の皆さんへの期待は多大なものがございます。どうぞ健康に十分留意され、御活躍されますよう心から祈念申し上げる次第でございます。
また、私もこのたびの北本市長選挙において、市民の皆さんをはじめ、各方面の温かい御支援をいただきまして、引き続き市政を担当させていただくことになりました。その職責の重さと市民の皆さんの期待の大きさに身の引き締まる思いであり、北本を住みよいまちにするため全力を尽くす決意を新たにしたところでございます。
さて、本日三期目の最初の議会に当たり、今後の市政運営に対する私の所信の一端を申し述べさせていただきます。
私はこれまでの8年間、公約の実現だけでなく、国の事業仕分け等の歳出改革による厳しい財政状況の中で、税収納率の向上や行政改革を進め、子育て・教育・福祉の環境を充実させてまいりました。これは、私が市民の皆さんの声をお聞きし、その実現に自らのリーダーシップの下、取り組んだものでございます。
特に、平成22年3月の圏央道桶川・北本インターチェンジの開通や、江崎グリコ株式会社の北本工場の誘致につきましては、市民の皆さんや議会、行政が一体となって行動した成果でございます。また、事務事業の見直しや、指定管理者制度導入等、市民の皆さんの御理解をいただき、行政改革を進めてまいりましたが、その成果として、平成23年度個人市民税の10パーセント減税を実施することができました。
今後も、市民と行政の協働を基本理念に市の将来都市像である「緑にかこまれた健康な文化都市」の実現を目指して、地域のコミュニティを活性化し、家族や地域の絆が育まれる支え合うまちづくり、高齢者が住み慣れた場所でいきいきと暮らす健康なまちづくり、子どもたちを安心して豊かに育てることのできる、夢のあるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
今、地方行政は新たな局面を迎えています。国の進める構造改革による地域・階層格差の拡大、地方分権の推進による地方への権限移譲、地方交付税制度の見直しによる財政負担の増大などの影響で、今後の市政運営は非常に大きな困難が予想されます。
このような中、皆さんからお寄せいただきました信頼と期待にお応えするため、新たな決意と更なる情熱をもって、成長させたまちをさらにレベルアップさせることが私の3期目の最も大きな責務であると考えております。
具体的に申し上げますと、初めに第四次北本市総合振興計画の基本理念に位置付けた「市民との協働」をさらに進めてまいります。「市民参画」と「協働」及び「市民の公益活動の促進」を進展するため、市民参画推進条例、協働推進条例を制定し、また市民の皆さんの御意見等を市政へ反映させるために、北本市パブリック・コメント手続条例を制定し、市民と行政の連携を図ってまいりたいと考えております。
第2に、活気があふれ、観光のまちきたもとを築いていくため、圏央道周辺地域への企業誘致や、空き店舗等を活用した地域づくりを行います。また、観光100万人都市を宣言し、観光客の誘致に努めるとともに北本駅西口広場を機能的で賑わいのある場所になるよう整備してまいります。
第3に、子育て環境、教育施設が充実したきたもとを実感していただけるよう、中核保育所、こども図書館併設の児童館を建設してまいります。また、小中学校大規模改修・耐震化を100パーセント実施し、小中学校プール改修・エアコン全校設置を行ってまいります。
第4に、本市が一層安心安全に暮らせるまちとなるよう、災害に強く、機能的で利用しやすい市庁舎を建設するとともに、自主防災組織を育成し、防災拠点の強化・防災備蓄品を充実させてまいります。その他、各種保健福祉計画の策定を行い、高齢者・障がい者支援を充実させます。
第5に、本市の成長、発展の礎となるこれまでの行政改革を継続し、税収等の自主財源の確保はもちろんのこと、事務事業や補助金の見直し、職員数や時間外勤務のさらなる削減を行い、引き続き財政の健全化を維持してまいります。
こうした取組と併せて、マニフェストとして市民の皆さんにお約束をした88項目の公約の実現を目指し取り組んでまいります。
今後、市政の運営に伴い、課題も数多くございますが、議員の皆さんをはじめ、市民の皆さんの御理解、御協力をいただきながら、県下はもとより、全国にも誇れるまちづくりに取り組み、「ずっと暮らし続けたい」と感じていただける北本市の実現のために、努力していく所存です。何とぞ、皆さんの御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
さて、本臨時会に提出いたしました案件は、専決処分の承認を求めることについて(北本市国民健康保険条例の一部改正について)をはじめ7件です。
ここに提出いたしました議案の主な内容につきまして順次、御説明申し上げます。
初めに、議案第24号、「専決処分の承認を求めることについて(北本市国民健康保険条例の一部改正について)」について申し上げます。
本案は、健康保険法施行令等の一部を改正する政令が平成23年3月30日に公布されたことに伴い、地方自治法第179条第1項の規定により平成23年3月31日付けで専決処分を行い、平成23年4月1日から施行いたしましたので、同条第3項の規定に基づき本臨時会に報告し、承認をお願いするものです。
この主な改正の内容について申し上げます。
国民健康保険の被保険者が出産したときに支給する出産育児一時金の金額を35万円から39万円に改めたものです。
次に、議案第25号、「専決処分の承認を求めることについて(北本市税条例の一部改正について)」について申し上げます。
本案は、地方税法等の一部を改正する法律が平成23年4月27日に公布されたことに伴い、地方自治法第179条第1項の規定により平成23年4月27日付けで専決処分を行い、公布の日から施行いたしましたので、同条第3項の規定に基づき本臨時会に報告し、承認をお願いするものです。
この主な改正の内容について申し上げます。
東日本大震災により受けた住宅や家財等に係る損失の金額については、所得割の納税義務者の選択により、平成22年において生じたものとして個人市民税の所得控除の適用を可能にするものです。
次に、議案第26号、「専決処分の承認を求めることについて(平成22年度北本市一般会計補正予算(第11号))」及び議案第27号、「専決処分の承認を求めることについて(平成22年度北本市老人保健特別会計補正予算(第3号))」については、関連がございますので一括して申し上げます。
この2議案は、老人保健特別会計が高齢者の医療の確保に関する法律附則第39条の規定により、平成23年3月31日で廃止となったことにより、同特別会計歳入歳出残余金を清算するため、地方自治法第179条第1項の規定により平成23年3月31日付けで専決処分を行いましたので、同条第3項の規定に基づき本臨時会に報告し、承認をお願いするものです。
まず、議案第26号の内容について、歳出から申し上げます。
総務費の企画財政総務費につきましては、補正予算の収支の均衡を図るため、財政調整基金積立金を増額したものです。
歳入につきましては、老人保健特別会計廃止に伴う残余金を一般会計へ繰り入れる必要があることから、老人保健特別会計繰入金を増額したものです。
続きまして、議案第27号の内容について、歳出から申し上げます。
総務費の一般管理費につきましては、特別会計廃止に伴う残余金の清算のため、一般会計繰出金を増額したものです。
歳入につきましては、老人保健概算医療費交付金の確定に伴い、医療費交付金を増額したものです。
次に、議案第28号、「北本市災害見舞金等支給条例の一部改正について」について申し上げます。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、屋根瓦や給湯設備など市内の住居においても一部損壊の被害がありました。この震災を契機に、現在の条例に一部損壊の基準を新たに設けることにより、被災者の市民福祉の増進を図るものです。
また、既存の見舞金についても所要の見直しを行うものです。
次に、議案第29号、「平成23年度北本市一般会計補正予算(第1号)」について申し上げます。
補正の第1条は、既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ576万6,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を189億576万6,000円とするものです。
この内容について歳出から申し上げます。
総務費の一般管理費につきましては、東日本大震災に係る被災市町村の支援要請に対する短期派遣職員として、宮城県石巻市へ職員を派遣するための旅費を計上するものです。
民生費の災害救助費につきましては、災害見舞金の支給区分の追加に伴う経費を計上するものです。
教育費の人権教育費につきましては、堀の内集会所浄化槽の破損による漏水の緊急修繕に伴う経費を計上するものです。
続きまして、歳入の内容について申し上げます。
繰入金の基金繰入金につきましては、補正予算収支の均衡を図るため、財政調整基金繰入金を増額するものです。
次に、議案第30号、「監査委員の選任について」について申し上げます。
本案は、平成23年4月30日をもちましてさかい阪井え栄みこ見子氏の任期が満了したことから、地方自治法第196条第1項の規定により、議員のうちから選任する監査委員にくろさわ黒澤けんいち健一氏を選任いたしたく、議会の同意を求めるものです。
以上をもちまして、本臨時会に提出いたしました議案の説明を終わりますが、何とぞ慎重、御審議を賜り、原案のとおり可決くださいますようお願い申し上げます。
更新日:2021年03月31日