平成24年第3回北本市議会定例会請願文書表 議請第4号
受理番号 | 議請第4号 |
受理年月日 | 平成24年8月23日 |
件名 | 所得税法第56条の廃止を求める意見書の提出を求める請願 |
請願者の住所 及び氏名 |
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請願の趣旨 | 別記のとおり |
紹介議員氏名 | 中村洋子 |
【請願趣旨】
私たち中小業者は、地域経済の担い手として営業を続けています。その中小業者を支えている家族従業者の「働き分」(自家労賃)は、所得税法第56条の「配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に算入しない」(条文要旨)により、どんなに働いても税制上その労働に見合った働き分が報酬(給料)として必要経費として認められていません。
事業主の所得から控除される働き分は、配偶者の場合は86万円、家族の場合は50万円で、家族従業者はこのわずかな控除が所得とみなされるため、社会的にも経済的にも自立しにくい状況になっています。このことは、家族と一緒に家業をやりたくてもできない要因の1つであり、後継者不足に拍車をかけています。
所得税法第57条では、特例として青色申告を税務署長から承認を受ければ、給料を経費にすることができますが、同じ労働に対して、青色と白色で差をつける制度自体が矛盾しています。
ドイツ、フランス、アメリカなど、世界の主要国では、自家労賃を必要経費として認め、家族従業者の人格人権、労働を正当に評価しています。労働に対して正当な評価と報酬を得ることは当然の権利であり、女性が自立して生きるための基本的な要件です。所得税法第56条は、憲法、女性差別撤廃条約、男女共同参画社会基本法に違反する時代遅れの法律です。
この間、高知県議会を始めとして、347自治体が「所得税法第56条廃止」の決議意見書を国に提出しています。全国税理士会の過半数に当たる8税理士会も、平成20年度税制改正に関する意見書で所得税法第56条廃止の意見を出しています。
以上の理由から、北本市議会として、国に対し意見書を提出していただきますよう請願いたします。
【請願事項】
- 「所得税法第56条を廃止すること」を求める意見書の提出を要請します。
更新日:2021年03月31日