【10月19日】「北本市女性活躍推進セミナー 仕事と介護の両立セミナー」に参加しました!!

更新日:2021年03月31日

投稿者(市民リポーター)佐藤正子さん

仕事と介護の両立支援セミナー

市民リポーターの佐藤正子です。
10月19日に北本市文化センターにて、北本市と埼玉県主催による「北本市女性活躍推進セミナー 仕事と介護の両立セミナー」が行われました。
私も、介護については不安が多く、ぜひ話を聴いてみたいと思い、参加いたしました。
経営者、家族の介護をしている人等、様々な立場の人にとって参考になる内容でしたので、セミナーの概要を紹介させていただきます。

前半「仕事と介護の両立を考えるセミナー」

前半は、社会保険労務士・松本和恵さんの「仕事と介護の両立を考えるセミナー」。
主に企業向けの内容でしたが、一般の人にも参考となる内容でした。「介護離職による会社のリスクを知る」「企業の『仕事と介護の両立支援制度』の現状を知る」「社内での取り組み方法と従業員への対応方法を知る」の3つをゴールとして進められました。

介護離職による会社のリスク、企業の『仕事と介護の両立支援制度』の現状

まずは、「介護離職による会社のリスク」「企業の『仕事と介護の両立支援制度』の現状」について。
グラフをもとに、少子高齢化で共働き家庭や介護も増えていることや、介護者の年齢層等を説明してくださいました。
介護をしていない従業員の中にも、介護をする際には仕事を継続できるか、将来に不安を抱えている人が多いことがグラフから分かりました。
また、従業員の介護の実態について、把握している企業の割合は少なく、従業員の人も勤務先へ相談する割合は少ないことや、家族・親族、ケアマネージャーへ相談することが多いことが分かりました。

私が感じたのは、介護による離職は、従業員だけでなく企業にとってもマイナスであることです。また、両立支援制度作りの難しさも感じました。
その他、政府の施策についての説明や、育児と介護の違いについては意見交換もありました。

両立支援対応モデル

グラフから現状を見た後は、「両立支援対応モデル」についてお話ししてくださいました。
まず、両立支援の出発点として、会社が実態把握をするために「従業員アンケート」を実施し、アンケートを踏まえて、制度設計や運用の見直しを行います。
そして、「従業員への支援」は、「介護に直面する前の支援」と「介護に直面してからの支援」を行い、最後に、会社での働き方改革として、「通常の働き方の見直し」・「多様なニーズに即した柔軟な働き方」を行うことが大切であるとお話ししてくださいました。

「従業員アンケート」や「介護に直面する前の支援」によって、従業員の安心にも繋がり、介護についての話をしやすい風土づくりができるので、実際に介護に直面した時に役に立つと思います。
また、通常の働き方を見直すことについては、情報の共有化等、事前に行っておくことも大切であると感じました。

後半「介護保険サービス編」

後半は、ゆうゆうケア管理者で、介護支援専門員の清宮尚也さんの「介護保険サービス編」。
介護は、いつ何があるか分からず、様々なストレスがつきまといますが、そのストレスは軽減することができるとのこと。
まずは、「仕事と介護の両立のポイント」について、お話ししてくださいましたので、ご紹介します。

仕事と介護の両立のポイント

1つ目は、「身内の問題と抱え込まない」
昔は、介護は家族がするものとされていましたが、現在の介護は「チーム」で支えるものであり、介護サービスを利用することは「悪」ではないとのこと。
生活が成り立たなければ、幸せとは言えないですし、介護と仕事や生活を両立させることが大切です。

2つ目は、「介護をしていることを隠さない」
会社・近所で話せる関係が大切とのこと。話せないと、すべてを家庭内で解決しなければならなくなります。介護をしている人たちが集まる会にも参加してみることや、日頃のコミュニケーションも大切です。

3つ目は、「どんなことでも専門家に相談する」
一見関係のない会話からも悩みや問題の解決策を見出すことができることもあり、お互いに心を開きやすい関係、何でも相談ができる信頼関係を築くことが重要です。

4つ目は、「自分の時間を作る」
身体だけでなく心も疲れてしまうので、自分の人生を守ることも大切です。
我慢しない、深刻に考えない。楽観的なことも大切とのことでした。

介護サービスの利用

続いて「介護サービスの利用」についてお話ししてくださいました。
突然の介護のための備えとして、「介護に直面した時にどうしたら良いか」「介護保険・介護サービス」について知っておくことが大切です。
介護保険の申請については、市区町村の介護保険担当に申請します。
北本市役所では高齢介護課となります。仕事等で行けない場合は「北本市地域包括支援センター」へ相談すると良いとのこと。
また、セミナーで配られた冊子「みんなのあんしん 介護保険 わかりやすい利用の手引き」には、「北本市地域包括支援センター」の各拠点のほか、北本市の介護サービス・利用手順等、介護に必要な情報がたくさん掲載されており、セミナーでも説明してくださいました。
特に「地域密着型サービス」は24時間・夜間のサービスや認知症の人向けのサービス等、今まで知らなかったこともあり、参考になりました。
こちらの冊子については、北本市の高齢介護課へお問い合わせくださいとのことでした。

今回のセミナーに参加して

今回のセミナーに参加してみて、事前に介護保険について調べておくことや、会社や地域でのコミュニケーションも大切なことが分かりました。
また、これからの時代の介護は、家族だけで抱え込まずに、周辺とのチームワークで行っていくことも大切だと思います。
そのためにも、若者からお年寄りまで、様々な人々が参加することができて、お互いに相談し合えるようなコミュニティ作りを普段から行うことが、とても大切なように感じました。