【12月4日】きたもとが仕掛けた!~新たな観光PR戦略

更新日:2021年03月31日

投稿者(市民リポーター)大嶋佐知さん

市民リポーターの大嶋佐知です。

  • TBSテレビ『日曜劇場 ブラックペアン』(防災倉庫)
  • テレビ東京『昼めし旅~あなたのご飯見せてください~』(オープンガーデン)
  • テレ玉『魅力まるごと いまドキッさいたま』(とらや)
  • TBSテレビ『あさチャン「あさとく」』(北本アグリ・野外活動センター)
  • 日本テレビ『嵐にしやがれ』(加藤トマト農園・水織うどん)
  • NHK『ひるまえほっと』(加藤トマト農園・BISTY)
  • TBSテレビ『日曜劇場 下町ロケット』(市役所庁舎ホール・しんごや石油)
  • 日本テレビ『ZIP』(水織うどん)
  • 日本テレビ『スクール革命』(水織うどん)
  • 日本情報産業株式会社「NII」の企業イメージCM(水辺プラザ公園)

あっ、知ってる知ってる!という方も多いかもしれませんが…今年北本市ではこんなにロケが行われていたのですねー!!

「下町ロケット」では市民リポーターとして撮影現場へ乗り込み、まさに目の前でドラマのワンシーンがつくられていく一部始終を取材させてもらったばかり。

9月15日(土曜日)。

庁舎の入り口前でロケの車から機材を下ろしているスタッフの皆さんの写真

北本市役所庁舎ホールで「下町ロケット」第1話冒頭シーンの撮影がありました。

土曜開庁中の北本市役所ですが、通路や通用口をきちんと確保しつつ黙々と作業する撮影スタッフたち。閉庁後のロビー待合に設置された撮影のベース

芝生広場に大勢の人々が集まってきている写真

芝生広場のあたりにはあっという間に見物の人垣ができました!
集まったみなさん、出演者が帰る際に手を振っていたの、分かりました?

はて、しかし…「どうして北本でロケなの?」と、ちょっと疑問がわいてくるわけですよ…

取材してみると意外な「仕掛け人」がいることがわかりました。
「北本フィルム・コミッション」です。

フィルム・コミッションとは、「映画、テレビドラマ、CMなどのあらゆるジャンルのロケーション撮影を誘致し、実際のロケをスムーズに進めるための非営利公的機関」です。

都道府県や市町村(商工課、観光課、広報課等)などの地方自治体の他、商工会議所や観光協会などがフィルム・コミッション事業を行っています。
北本フィルム・コミッション事業が始まったのは平成19年4月。埼玉県内では6番目の登録という高速スタートなんですよ!

北本フィルム・コミッションは映像作品を通じて、北本市の魅力発信、知名度向上を目的に、撮影ポイントとして活用できると思われる風景の紹介や、撮影に関する相談を行っています。
作品のエンドクレジットに「北本市」または「北本フィルム・コミッション」と表示されているのを見つけるのがひそかな楽しみです♪

人気タレントが出演するバラエティ番組では、市内のお店で北本トマトカレーを紹介したところ、翌日200食を売り上げました。

放送を見てすぐに観光という形で反映されるのですから、こうしたロケーション撮影はとても大きな効果がありますよね。

北本フィルム・コミッションはロケ地だけでなく、エキストラの募集や宿泊先・飲食弁当の紹介などを含め、さまざまな撮影協力を行っています。
特にエキストラ募集は制作側からの依頼に応じて随時案内をホームページ上に掲載していますよ!
興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

北本フィルム・コミッション

(↑北本フィルム・コミッションへリンク)

ところで、庁舎ホールで撮影された下町ロケットですが、撮影にいたるまでの興味深いお話を産業振興課の担当者にうかがいました。

5月27日(日曜日)放送の日曜劇場「ブラックペアン」の撮影を北本市防災倉庫で行いたいと問い合わせがあったのが5月半ばの金曜日。3日後の月曜日に撮影を行いたいとのこと。

担当者は焦りました!
市の設備利用には契約管財課の許可が必要で、しかしながら課長は庁舎外の業務で不在。土曜日、日曜日を挟んでしまうので月曜日の撮影には間に合わないかも、という状況でした。

スタッフの方々が倉庫のような場所に座って打ち合わせをしている写真

担当者は課長の出先まで出向いて行って許可を取ったそうです。

撮影までの短い期間に、駐車場の確保、来庁者への対応、防災倉庫を利用する他の部署との調整を進めました。

そのかいあって無事に撮影が終了。

このことが後日、「ブラックペアンの問い合わせのときに見せてもらった北本市役所庁舎ホールを撮影場所として下見したい」との製作会社からの連絡につながり、下町ロケットの撮影につながったそうです。

即決を要求される場面であきらめずに対応したからこそ次のロケを引き寄せたのだと思います。

「下町ロケット」撮影当日は北本市役所土曜開庁のため人の出入りがありました。
駐車場の確保、来場者への対応など目に見えないところで様々な準備が行われていたのだと感じました。

製作者側は今回のロケの前に下見を含めて3回も来庁しています。
撮影当日は、庁舎ホールの図面に綿密な撮影手順が書きこまれた割本を持ったスタッフが、ただ黙々と設営に取り組んでいる姿は、本気で良い作品を作りたいという気迫がこもっていました。

北本市のPRにかける北本フィルム・コミッションの取り組みにも同じ気迫を感じます。

「北本市をPRするためにできることを精いっぱいする」という担当者の言葉をうかがって、いや、北本フィルム・コミッションすごいなと改めて思いました。
ちなみに、実際の撮影に至るか否かの基準は「北本市のPRにつながるかどうか」に主眼を置いているそうですよ。

現在北本市には多くの撮影依頼が寄せられていますが、その中でも学校施設を利用したいとの問い合わせが目立ちます。
近い将来「あ~、今日はここでロケやってるのねー」な~んて気軽な日常風景になっているかもしれませんね!

市の観光PRとしては「北本トマトカレー」や「とまちゃん」が安定の人気ぶりですよね。

北本トマトカレーと書いてある箱の写真

北本トマトカレーはグルメ選手権等の優勝候補の常連で、コラボしたいと考えている市外の団体なども多いそうです。

ゆるキャラ「とまちゃん」の写真

とまちゃんは市内外のイベントで大人気。
県内のゆるキャラたちが集まったイベントでは、とまちゃんの周りはこどもたちでいっぱいに!

このアクのない‘ゆるキャラ‘らしい正統派な(?)かわいらしさがこども心をつかむのでしょうか。

←ゆる玉フィフティ~ンのユニフォームに身を包むとまちゃん。ラグビーワールドカップ2019を応援します!

攻めの姿勢で北本市をPRしていることがうかがえます。

そうなると…もう一歩進んで、北本を知ってもらって、来てもらって、ファンになってもらいたいなぁ。

北本市は都内からのアクセスの良さに加えて、雑木林や荒川河川敷の風景、一年を通して田畑の作物も豊かで、街中の路地からも生き生きとした市民の暮らしが伝わってくるような、穏やかで明るい気風のまちだと思います。
言ってみれば「じ~~んわり」と心に沁みこむような温かみのあるまちなんですよね。

ロケーション撮影で放送された北本を知って遊びに来てもらえばきっと北本の良さが伝わるはず!

大きなイベントをして1回に何万人という人たちに足を運んでもらわなくても、北本ってなんだか良いよねと感じてくれる北本ファンがじわじわぁ~~と増えていったら嬉しいですね。