【10月11日】きたもと秋の夜 お月見演奏会

更新日:2021年03月31日

投稿者(市民リポーター)大嶋佐知さん

市民リポーターの大嶋佐知です。

北本市文化センターホールロビー出入口にお月見演奏会のポスターが貼られている写真

寒露を過ぎ秋も深まる十三夜、北本市文化センターでみやびな催し物が行われました。

『秋の名月十三夜、ホールのロビーに茶席を設(しつら)え、照明を落とした会場には、いけばなの香りが漂います。

演奏するのは、和装のフルート四重奏 宵待小町』

のうたい文句に誘われて、秋の夜の演奏会を堪能してきましたよ!

そもそも、月を愛でつつお茶をいただく観月茶会はさまざまな場所で楽しまれています。

北本市にもたくさんのお月見スポットがありそうですよね。

ところが、なんとなんと!

文化センターホールロビー「ホワイエ」こそ穴場スポットだったとは驚き…

4台の譜面台の背にガラス張りの窓から外の景色が一望できるホワイエの写真

ホワイエからは、ほぼ正面に名月が姿を現すのだそうです。

お月様をバックにフルートの音色に耳を傾けるなんて、風雅な秋の夜にぴったりです。

しかも、お抹茶までいただけるとは♪

北本市文化センターが4年をかけて構想を温め、練り上げた、お月見演奏会の全貌をお目にかけたいと思います。

オレンジ色の室内で、着物着てフルートを奏でる宵待小町の4人のメンバー写真

まずは、フルート四重奏「宵待小町」のご紹介。

「宵待小町は、着物を正装とし、日本の土壌で育った日本のフルートを自分たちでしか出来ない表現で演奏していくことを念願に活動中」

(お月見演奏会しおりより)

「私たちの音楽は、耳を澄ませばいつもそこにあるような、大切な心の1頁にそっと鳴っている、そんな音楽です」

宵待小町ホームページより)

北本市でのコンサートは2017年に続いて2度目となります。

当日の会場の雰囲気は、というと…

ロビー内に敷き詰められたたくさんの椅子と譜面台の前でリハーサルを行う4人の奏者の写真

リハーサル中におじゃましま~す!

演奏会は3部構成になっていて、それに合わせて席も3ブロックに分かれています。

各自チケットに表記されたブロックの席に着席し演奏を楽しみ、休憩ごとにブロック単位で席を移動し、茶席のブロックではお茶がいただけます。

演奏会での席の移動は珍しいのですが、お月様や演奏の様子を違った角度で楽しむことができるという趣向です。

会場に入ってまず感じたのがいけばなの清涼な香り。

白い壁添いに展示されているたくさんの生け花の写真

オレンジのバラや赤いカラーなどを用いた色鮮やかな生け花の写真

目にも鮮やかな秋の草花が会場の季節感を作り出していました。

中央には立礼(りゅうれい)席が設けられました。

茶器セットやおまんじゅう、抹茶の写真

お茶は上林春松本店の「綾の森」、お菓子はススキの焼き印の入った「月見まんじゅう」です。

いけばなとお茶は、いずれも北本華道協会、北本茶道協会の協力によるものとのことでした。
ゆくゆくは文化センターでの華道教室や茶道教室を広く浸透させていって、生徒さんたちのお稽古の発表の場としての意味合いを持たせていきたいという構想があります。今回はその第一回目です。

午後6時。

暗闇の中ステージ上が紫色にライトが灯る様子のホワイエの写真幻想的な雰囲気の中、演奏会スタート。

ロビー中央にある丸い大きな柱に背を向け、キャンドルの灯りが灯る中お茶を点てる着物姿の女性の写真

キャンドルの灯りにぴったりの優美なお点前。

いや、しかし…ロビー中央の柱をうまく使ったなぁ…よく考えられた配置ですよね。

すすきや赤い花を使った生け花越しに見える宵待小町の4人の奏者の写真

いけばなとの調和も素晴らしいです。

惜しむらくは…

大きな窓ガラスを背にフルートを演奏する4人の宵待小町の奏者の写真

お月様がね…主役のお月様が見えていたら…いやいやいや、お月様が見えなくても十分満足な演奏会でした!

演奏の最後は会場の皆さんと一緒に「ふるさと」の大合唱で幕を閉じました。3番まで歌っちゃったんですよ!宵待小町さんもおっしゃっていたように、ふるさとってみんなの心の奥に大切にしまわれているものなんですね。

宵待小町の2枚のCDジャケット写真

宵待小町さんの音源を聞きたい人は、宵待小町ホームページから聴くことができます(CDも出されているようです)。

お月見演奏会。今後も楽しみにしていま~す!