木造地蔵菩薩半跏像

このお地蔵様は、平安時代の末に伊豆国の豪族である伊東刑部左衛門尉祐頼(いとうぎょうぶさえもんのじょうすけより)が背負ってきたとされる伝説が残されています。旅をしていた刑部は、現在石戸6丁目に所在する地蔵堂の前に差し掛かったとき、なぜか急に足が動かなくなったといいます。そのため仕方なくお地蔵様をここに祭り、刑部も住み着くようになりました。刑部はその後地蔵堂の東に広がる土地を開墾したといい、開かれた田畑が広がる谷はいまでも「刑部谷(ぎょうぶだに)」と呼ばれています。
現在見られるお地蔵様は、実際は室町時代の作とされています。高さは40センチメートルで、直立ではなく座って片足を組む「半跏(はんか)」という姿勢をとっています。右手に錫杖(しゃくじょう)、左手には宝珠(ほうじゅ)を持ち、あたかも瞑想(めいそう)をしているよう姿で祀られています。
地蔵堂の中にはほかに、人の生前の行いを審判する閻魔像(えんまぞう)をはじめとした、十王(じゅうおう)と脱衣婆(だつえば)が、一緒に所蔵されています。
インフォメーション
ふりがな |
もくぞうじぞうぼさつはんかぞう |
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住所 |
北本市石戸6-284地蔵堂 |
電話番号 |
048-594-5566(文化財保護課) |
アクセス |
JR北本駅西口から北里大学メディカルセンター行きバスで15分、「原公会堂前」バス停下車、徒歩1分 |
料金 |
無料 |
営業時間 |
覗いて見ることができる |
休日 |
なし |
更新日:2021年03月31日