【自治体広報AWARD】広報きたもとが自治体広報AWARD広報紙部門で銅賞(3位)
自治体広報AWARDとは
自治体広報AWARDは、全国の自治体広報に携わる職員の個々の工夫や思いに光を当て、互いに学び合いの機会をつくることを目的に、自治体の課題解決を支援する専門企業・合同会社LOCUSBRiDGEが創設したものです。
主催:⾃治体広報LAB(自治体広報担当者の学び合いを目的としたオンラインコミュニティ)/合同会社 LOCUS BRiDGE(事務局)
後援:王寺町、公益社団法⼈⽇本広報協会
募集期間:2025年11⽉4⽇(火曜日)〜12⽉19⽇(金曜日)
審査員:自治体広報担当経験者で、広報紙づくりや取材のノウハウ、写真、SNS、企画等分野で活躍した実績をもとに、そのノウハウを自治体広報LABで共有する講師陣
受賞内容
広報きたもと令和7年10月号
広報紙部門銅賞(部門応募総数48件中3位)

特集「これが私の里山ライフ」全14ページを含む計36ページの広報紙。
特集では、減少の一途をたどる北本の里山について、「守るべき過去の遺産」ではなく、「現代を生きる私たちに新たな豊かさを提案する里山ライフスタイル」として描くことを目的に、里山の保全活動を自らの暮らしに落とし込み、里山ライフを謳歌する皆さん(下記)を取材しました。
- 30年以上も雑木林の保全を続ける「北本雑木林の会」
- 19代続く農家で、雑木林の落ち葉を活用した伝統的な方法でさつまいも作りを行う「いとうふぁーむ」
- 4人の子育てと会社勤めと並行して子どもも大人も集まる畑コミュニティづくりを実践する「だいじょうぶだ村」
- かつて“追いはぎが出そうだった”と言われた荒川沿いに、水鳥が羽を休める田んぼづくりを10年以上続ける「荒川わらの会」
導入ページでは、北本自然観察公園職員の方に北本の里山が持つ生物多様性について語っていただきました
「子どもたちを雑木林で遊ばせたい」との想いから30年以上も保全活動を続ける北本雑木林の会
雑木林の落ち葉をたい肥として活用し、さつまいもを栽培するいとうふぁーむ
古来麦「農林61号」の栽培を通して大人も子どもも大丈夫と思える畑コミュニティを目指すだいじょうぶだ村
荒川沿いに水鳥が羽を休め、とんぼが飛び交う景観を作るため、古代米等を栽培する荒川わらの会

市民リポーターが楽しみながら里山スポットを巡る模様をリポート
紙面の特徴は、見開きの右面を写真で「魅せる」ページ、左面は想いを「読ませる」ページと役割分担を徹底した点。一つひとつのインタビューにしっかりと文字数を使うことで、里山とのかかわりが各々の暮らしや価値観、人生のあり方にどのように影響を与えていったのかを深堀りしました。
また、「私にとって雑木林はクッション」「お金を介さない世界が見たい」など、印象的なフレーズをランダムに配置し、読者の関心を集める紙面を目指しました。
審査員講評
北本市に残る里山を舞台に、今を豊かに暮らす人々の姿を通して、里山を未来につなげようという特集。
ただ残すだけではなく、新しい「里山ライフ」を提案する内容は、都市近郊でありながら自然環境が残る北本市ならではと思いました。&Greenのイメージも相まって、暮らしやすさが伝わります。
里山の暮らしを、どう未来につなげていくかは多くの地域の課題です。手をかけ関わり続けることで守られてきた里山を、昔のような営みでつなげるのは難しい。
しかし「自らの手で暮らしを生み出す実感を持てること」を、今の暮らしに便利さとは別の豊かさとすることで、里山の新たな魅力を引き出しています。私たちのような田舎暮らしが身近な人間にとっても、とても参考になる特集でした。
レイアウトも素晴らしく、右開きの右側に大きな写真を配置し見せる紙面、左側にテキストを配置し読ませる紙面と、役割分担をすることで内容がすっと頭に入ってきます。
「北本にはまだ、里山が生きている」「私にとって雑木林はクッション」など、言葉の選択も巧みで、写真と響き合っています。プルクオートを多用することで、時間のない読者に配慮しているのもポイントです。「文字量を多くしてしっかりと伝えたい」という担当者の思いを上手にカバーしていると思います。
登場した住民の感想には「広報紙に出てよかった」「ほかの活動をする人の熱量を知れた」などがあり、人と人とをつなぐ自治体広報紙としての役割を十分に果たしています。その上で、北本の生活文化の変遷としての記録を残し、里山を未来へつなぐ機運を高めるなど、使命感を持って取り組む担当者の思いが紙面にあふれています。(兵頭)
北本の里山を守り、活用し、楽しむ人たちに焦点を当てた特集。題名や小見出しの言葉のチョイスが良くプルクオートも効果的。
全文読まなくてもページに何が書かれてあるか、この人の言いたいことは何なのか、簡潔に分かる言葉選びが力強い。取材対象者の言葉も全面に出ているので、説得力と臨場感もある。「だいじょうぶだ村」のエピソードには感動した。特集の着地の1つとして、市民リポーターが実際に里山歩きを体験しているのも良い。
この特集を読んだ人は、実際に里山に出てみようと思うだろうし、中には市民レポーターに「一緒に行こう」と声をかけ、レポーター起点に交流の輪が広がっていく可能性もあるかもしれない。里山を楽しんでいる人たちの輪の中に入りたいと思うかもしれないし、中には保全活動に加わる人もいるかもしれない。里山が守られれば資源を未来につなぐこともできるし、里山を核に豊かなコミュニティも形成され続けられると思う。
より良くなる視点があるとするならば、力強さと引きの強さがある紙面である反面、若干詰め込みすぎな印象があるので、ホワイトスペースを確保する意識を持つことかもしれない。
とはいえ、これはもう一種の「スタイル」を確立している状態であるとも思うし、実際「北本スタイル」を真似た広報紙も全国にあるかと思うので、今後、現在の良さは残しつつ、他の追随を許さない新たな独自性と引きの強さを生む広報紙であり続けることを楽しみにしている。(堀内)
埼玉県広報コンクールでも広報紙部門1席に
今回AWARADに応募した広報きたもと令和7年10月号は、全国広報コンクール埼玉県審査において、広報紙部門(市部・応募数27点)で1席に選出され、全国審査へ進みます。北本市が埼玉県審査で1位に選出されるのは、本作で5度目です。
担当者の想い
本AWARDは、各自治体で広報・シティプロモーションに従事し、実績を残してきた職員の皆さんが審査員となり、評価を行うものです。尊敬する先輩方に評価いただいたこと、そして、この北本市という小さなまちの里山を核とした人々の豊かな暮らしの魅力が、紙面を通じて遠く離れた皆さんにも伝わったことに感動しています。ご協力いただいた市民の皆さんに深く感謝申し上げます。引き続き、わかりやく伝わる広報を、行政と市民の皆さんに、そして市民と市民の皆さんの間に共感と信頼関係を生み出す広報にまい進していきます。












更新日:2026年02月02日