【広報コンクール】広報きたもとが令和5年全国広報コンクールで内閣総理大臣賞を受賞!【2年連続 広報日本一】

更新日:2023年04月28日

受賞の概要

自治体広報の甲子園・令和5年全国広報コンクール(日本広報協会主催、都道府県審査を通過した自治体作品448点を審査)で、「広報きたもと令和4年9月号」が広報紙部門特選(1位)に選出されました。
また、同作品は、全部門(「広報紙部門」「一枚写真部門」「組み写真部門」「ウェブサイト部門」「広報企画部門」)の特選作品からもっともすぐれた作品に与えられる内閣総理大臣賞を受賞することとなりました。

さらに、「まちへの参加を創る・発信する 北本団地商店街活性化プロジェクト」が広報企画部門で入選を果たしています。

北本市は、昨年の同コンクールでまちへの愛着向上を目的とした屋外の仮設マーケット事業で内閣総理大臣賞を受賞しており、2年連続で自治体広報日本一に輝きました。1964年から続く同コンクールにおいて2年連続で内閣総理大臣賞を受賞したのは愛媛県内子町と北本市のみです。

広報きたもと令和4年9月号(広報紙部門特選、内閣総理大臣賞)

作品概要

令和4年9月号では、家庭や職場・学校に次ぐ「第3の居場所」をテーマとした特集「ここがわたしの居るところ」を企画。

市役所芝生広場で定期開催する「&green market」を起点に、市内で生まれるさまざまな「居場所」やそこに参加する人たち、居場所づくりを仕掛ける人たちを取材し、7人3団体のインタビューを全12ページにわたり掲載しました。

広報きたもと令和4年9月号

特集「ここがわたしの居るところ」

(本文より抜粋)

大きなショッピングモールや繁華街などがない、小さなまち・北本。

「何もない」と言われることの 多いこのまちに、自宅や職場・学校に次ぐ、「第3の居場所」を見出す人たち がいる 。

もともと 持っている居場所やコミュニティのほかに、地域に「わたしの居るところ 」と思える " 場 " があること。
それは、 個人に、そしてこのまちに、一体どんな価値を生むのか 。

今回は、そうしたさまざまな " 場 " で話を聴いた 。

そこで生まれる、一人一人のストーリー 。
その積み重ねから見えてきた、このまちの価値とは 。

広報きたもと令和4年9月号特集

特集を組むきっかけは、&green market 参加者の「マーケットに自分の居場所ができて、アウェーに感じていた北本がホームになった」という声でした。

ここから、「第3の居場所」がその人の暮らしを豊かにする可能性に着目。
北本団地シェアキッチン「中庭」で開催する「くりりんCAFE」や精神障がいの理解を広める「かがやきサロン」、大人も子どももウェルカムな「B.J バスケット」などの居場所を取材して回りました。

居場所を見出し、自分の暮らしが豊かになったという人、自分のやりたいことにチャレンジする人、自分たちが楽しみながら居場所を作る人、居場所づくりを応援する人など、さまざまな視点から市内に生まれる居場所についてお話を聞くことができました。

こした取材を通して見えてきたのが、「市内には多様な居場所があり、自分の望む場所を新たに作ることもできる」という、北本が持つ豊かさ。これを伝える紙面として特集「ここがわたしの居るところ」を掲載しました。

発行後は、ホームページのアクセスが増えたりSNSの投稿が拡散されるなどの反響がありました。また、特集に掲載した居場所を訪れる人が増え、「こういう場所があると知って救いになった」「記事を読んで元気をもらった」等の声をいただきました。

 

審査員講評

特集のテーマを「居場所」とした発想がおもしろい。

人間にとって第一の生活空間が「家庭」、第二が学校や職場、そして第三が「地域」と言われる。この第三の生活空間がより豊かなことが充実した人生につながる。それを今「居場所」と呼ぶ。「居場所」は市民すべてに共通するテーマであり、さらに、特に問題を抱える人には重要な課題だ。

市民のシンボル的な市役所芝生広場の居場所のほか、団地の中庭や古民家を活用したさまざまな居場所を楽しく豊かに紹介している。その居場所と人間とのかかわりを連鎖させる構成がうまい。ほかの地域でも参考にしたくなる「居場所づくり」の実例が、地域住民のリアルな言葉とともに、分かりやすく編集されている。

また、雰囲気を伝える写真中心のレイアウトと、しっかり文章で届けるレイアウトのメリハリが感じられる。老若男女の笑顔が引き出された写真と、トレンドを意識したデザインから、まちの明るいキャラクターが伝わってくる。また、見出しを追うだけで概要を把握でき、かつ興味をひかれる言葉の切り取り方も秀逸。

十分な取材がされていて、担当者の企画に対する強い意欲や愛着が感じられる点もすばらしい。他に抜きんでた秀逸な作品である。

 

広報担当の想い

北本市は、令和3年度から広報紙の内製化を開始し、紙面の企画・取材・原稿作成・編集を一貫して広報担当が行っています。一方、シティプロモーションとして、市民の皆さんとワークショップや屋外の仮設マーケットなどを通して北本の魅力を考え、体験し、実践してきました。その過程で見出した北本の魅力――「所属や年代に寄らず、ゆるやかに繋がり出会える場所があること」を伝える広報として、今回の特集を企画しました。

シティプロモーションで培った市民の皆さんとのつながりがあったからこそ、今回のように多くの市民の皆さんと出会い、1人1人のストーリーに光を当てた紙面を作ることができたと考えています。

北本には、まちに価値を生み出す人たち、場所が多くあります。その時代に確かに存在した人の想いや活動を伝え、残していくこともまた、広報担当の大切な役割です。今回の受賞を機に、北本の皆さんの魅力がより広く伝わることを心から願っています。

まちへの参加を創る・発信する 北本団地商店街活性化プロジェクト(広報企画部門 入選)

作品概要

「まちへの参加を創る・発信する 北本団地商店街活性化プロジェクト」は、団地出身・在住メンバーによるまちづくり会社「暮らしの編集室」がUR都市機構や株式会社良品計画、北本市らと連携し、シャッターが続く団地商店街の空き店舗を改装してシェアキッチン&ジャズ喫茶「中庭」、シェアアトリエ「まちの工作室『てと』」を団地活性化拠点としてオープンしたものです。

空きが増える大型団地

北本団地は、市内南西部にある1971年に建てられた約2,000戸の大型団地です。建築から50年を迎えた現在は、団地住民の少子高齢化や空室が進んでいます。かつては賑わいを見せた北本団地商店街も、16戸ある中で営業しているのは3店舗ほどと、空き店舗が増えている状況にありました。

シャッターの閉まる北本団地商店街

5者連携で始まる活性化プロジェクト

そのような団地の現状に対して、団地出身者や団地在住者をメンバーに要する、北本市内にあるまちづくり会社「暮らしの編集室」が商店街の空き店舗を改修し、新たな集いの場を設ける「北本団地活性化プロジェクト」をUR都市機構や株式会社良品計画、北本市ら5者連携のもと開始。
令和3年5月にシェアキッチン&ジャズ喫茶「中庭」、その翌年にはシェアアトリエ「まちの工作室てと」をオープンしました。

ジャズライブ

新たな賑わいとコミュニティの醸成

「中庭」と「まちの工作室てと」が商店街にオープンしたことにより、世代や団地内外を問わない新たなコミュニティの繋がりが生まれ、北本団地の活性化に寄与しています。さらには、賑わいを取り戻し始めた商店街への出店希望者が増えており、今後ますますの発展が見込まれています。

てと

審査員講評

現在、多くの自治体で課題となっている団地の再生についての新しい切り口のよる提案。市内のまちづくり会社が実施している空き店舗のリノベーションによる活性化プロジェクトを、ふるさと納税型クラウドファンディングという手法で市が応援する取り組みを実施した。自治体によるクラウドファンディングは多くなってきているが、財政充当として位置づけるにとどまるものも多い。そうしたなかで、この事例では、明確な課題認識のもと、クラウドファンディングを広報を担うメディアとして考えていることは興味深い。

市民提案型クラウドファンディング事業を通じて、市民のニーズを吸い上げ、幅広な協働作業を生み出し、「自分事」として市民をぐいぐいと巻き込んでいく手腕を評価する。北本団地の活性化という高難度な課題が長期的な取り組みによって着実に達成されている点が素晴らしい。HP上でクラウドファンディングの税金控除額がシミュレーションできる仕掛けもよく工夫されていると思う。

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